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レーシックのココがすごい!

「ALLHATは結果を出すのに長期的に見すぎている」とか、「ALLHAT試験のルールで降圧剤の併用ができなかったので、脳卒中と心不全が増加したのではない」、あるいは「心不全の診断がきちんとなされていなかったのではないか」、さらには「コストの面から利尿薬治療が望ましいと言われるが、利尿薬によって糖尿病の発症が増えると、結局、医療費が高くなるのではないか」など、多くの見方が存在している。

ALLHATのような多数の人のデータであっても、解析結果の見方を変えることで、解釈まで変わってきてしまうのだ。 ここで言いたいことは、ALLHATの調査結果のことではなく、大規模調査という信頼の高いものであっても、その見方によっては違う結論になってしまうこともありえるということである。
風邪で医者にかかれば、ある医者はAという薬を処方し、ある医者はBという薬を処方するかもしれない。 ときには同じ薬を処方することもあるだろう。
高血圧症でも同じことだ。 医者によって処方する薬は違ったり、同じになったりする。
現在、専門の医学系の学会で治療指針を作っている病気もあるが、当然のようにそこには製薬会社までは指定されていない。 高脂血症の治療であれば、スタチン系の薬というように、薬の種類が指定されているに過ぎない。
もちろんそういった治療指針は絶対的なものではないので、診察にあたった医者があくまでもそれを参考に自分の判断で処方をしていくことになる。 だから実際に処方される薬は、医者によってずいぶん違ってくるのが現状だ。
医学が完壁に科学的に完成されたものであれば、処方する薬はどんな医者でも同じであるべきだが、決してそうはならない。 薬の処方というもっとも普通の医療行為ですら、暖昧なものなのである。
風邪薬にいたっては、日本呼吸器学会が二○○三年六月、成人気道感染症の指針のなかに、「風邪への抗生物質はできるだけ控えるべき」と明記した。 二○○四年五月の改訂版では「風邪に抗生物質は無効。

細菌性二次感染の予防目的の投与も必要ない」としている。 にもかかわらず、臨床の現場では、風邪に抗生物質が処方されている。
呼吸器学会が発表したように、風邪はウイルスで起こる病気であるから、細菌に効果のある抗生物質では風邪は治らないことは、当たり前である。 咳や疾といった症状を、薬で軽くすることは可能だが、解熱剤や抗生物質を使うことで、風邪が早く治るわけではない。
場合によっては患者が、「風邪を早く治したいので、抗生物質をください」ということもある。 このことが示しているのは、患者が風邪に抗生物質が効くか効かないかで判断しているのではないということだ。
こうした非合理的な行動を患者がとる理由は、病院で薬をもらうこと、医者に診てもらうこと、そのこと自体に安心感が生まれ、重症ではないと知ることができるからだろう。 むろん風邪症状で発症する、重篤な病気も例外的にはある。
しかし、それは確率的に非常に低い。 患者は、医者の「それは風邪ですよ」という診断の言葉を聞きたいがために病院に行くのであろう。
しかし、「それは風邪ですよ」という診断は、病状にもとづいた暖昧な判断でしかない。 ふつうの開業医などでは、血液検査や胸のレントゲンを撮らず、厳密な検査を省いて診断する。
そうした厳密な検査は不要というわけではなく、医者の経験上、患者は風邪であることが多いので、血液検査やレントゲン撮影が省かれているにすぎない。 つまり、確率的に風邪以外の場合が非常に少ないので、「それは風邪ですよ」という診断は正しい場合が多いだけなのだ。
医者の「それは風邪ですよ」という言葉は、実は判断基準が暖昧で、医者の経験に拠っているに過ぎないのである。 医学研究には、さまざまなレベルのものが存在する。
一般的にはその違いが非常にわかりにくい.普通、医学系の学会では、症例が一○例くらいで、結果を出して論じることも多い。 対象となる症例が一○例では、その研究の信用度もかなり低いはずである。

しかし、そのことが学会で論じられることは少ない。 あくまでも結果だけを論じている場合がほとんどだからだ。
グレイド・ゼロいちばん信頼できるもので、メタアナリシスにもとづくもの。 メタアナリシスとは、過去の複数の臨床研究のデータを統合して、統計を行う手法であるが、医学論文はどうしても否定的な結果の論文は少ないので、結果が偏ってしまう可能性学会の場内から質問が出ても、「今後、症例を増やして検討したいと思います」という常套句でその場を言い逃れるのだ。
もちろんほとんどの研究で、症例を増やして検討されることはなく、その場でその研究は終わっていく。 つまり多くの医学研究が、いままでの治療法や新しい検査方法となるような結果を出しているのではない。
いわゆる研究のための研究であって、なんとか臨床で役立つようなデータを作り出せることは、非常に少ないと言っていいだろう。 金と時間をかけた研究レベルまでいきつかないのが、ほとんどの医者の疫学的研究だ。
医学研究論文と言ってもそのレベルを見極めることがいかに重要であるかわかる。 研究の質の評価には、アメリカの医療政策研究局の評価システムをみるとわかりやすい。
このシステムには八段階の評価がある。 がある。
つまりグレイド・ゼロでも絶対的信頼とは言えないのだ。 グレイド、大規模なよく管理された無作為対照比較試験にもとづくもの(前述したいわゆる大規模試験)。
グレイドU、小規模だが、よく管理された無作為対照比較研究。 グレイドV、よく管理されたコフォート研究にもとづくもの。

コフォート試験というのは、前向き調査といわれ、現在から調査を始めて数年間調査をしていくもの。 グレイドW、よく管理されたケースコントロール試験にもとづくもの。
ケースコントロール試験は後ろ向き調査といわれ、病気になってから過去にさかのぼって調査する方法のこと。 グレイドV、非比較対照試験、または対照の少ない比較対照試験にもとづくもの。
グレイドY、一致しないデータであるが、治療指針作成に有用であると考えられるもの。 グレイドZ、専門家の意見にもとづくもの。
上のような八段階のレベルがある。 もちろんグレイド・ゼロがいちばん精度が高く信頼の置けるものとなる。
ところが、日本の臨床研究データというのは、その多くがグレイドV以下である(「日本医事新報」ニ00ニ年八月二十四日号)。 海外文献はグレイド・ゼロからグレイドUの研究が多く、日本の研究と比べると、ほとんど比較にならないといっていいほどの差である。

なぜこれほどの質的な違いが生じてしまったのだろうか。 その原因は、要するに日本の医学の臨床研究というのは、大規模調査がほとんど行われずに進められてきた)とある。
だから、治療指針を作るにしても、結局海外のデータを参考にするしか方法がなかったのだ。 人種間の差や食生活などを考慮しようにも、その元になるデータがないといったほうがいいのだ。
従来の医学調査は学閥中心で行われてきた。 治験総括医師がいても、実際には、学会の前項で述べたように、日本の医学研究の分野では、国際的に通用する統計データが作られてこなかった。

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